『過越の祭りと受難週の出来事』の項目で、この記事は過ぎ越しの祭りを基準に、祭りの初日と言う書き方をしていますが、過ぎ越しの祭り期間中の安息日を基準に安息日の2日前、翌日などと考える方が、正しい理解につながると思われます。誤解を招く書き方だったと反省して居ります。一部修正はありますが大きな書き換えをしない為にそのままの部分もある事をご留意の上お読みください。2021年2月
以下、元記事
四旬節も終盤になり、もうすぐ最後の週、受難週、に入ります。2020年の受難週は、4月5日(san)から11日(sat)です。
受難週とは、イエス様が十字架に掛けられる直前の日々を思い起こすイースター前日までの1週間のことです。
呼び方は教派によって異なりますが、多くのクリスチャン(キリスト教徒)は、断食をしたり自分の好きなもの何か(酒、ネットなど)を断って、イエス様の苦しみを思い起こしながら過ごします。
「エルサレム入城」ジョット・ディ・ボンドーネ 1306作
キリスト教の受難週
受難の一週間
日曜を棕櫚の主日と言います。(聖枝祭)4/5
イエス様がロバに乗ってエルサレムに入城する時に民衆が棕櫚(シュロ)の枝を通りに敷いたのを記念してこう呼びます。
木曜日を洗足木曜日と言います。(聖大木曜日)4/9
イエス様が、弟子たちの足を洗われた日を記念しています。
最後の晩餐が行われたのは、木曜日夕方の出来事です。
金曜日は受難日と呼びます(聖大金曜日)4/10
私たちの為に、十字架に掛けられた日です。
午後3時頃に息を引取られたと言われ、日没までには墓に葬られました。
受難週が明けて、最初の日曜日が復活祭 4/12
イエス様の復活を記念するイースターです。今年のイースターは4月12日(san)です。
イエス様が十字架に架かられた1週間。この受難週は、当時ユダヤの例大祭 過越の祭りの時に起きた出来事でした。
「聖木曜日の洗足式」ティントレット 1549作
過越の祭り(シャブォット)の日程 2020
ユダヤ暦では、今の時期(ニサンの月)が一年の初めの月(お正月?)になります。太陰暦ですので、祭りの日程は毎年日にちが変わります。2020年の過越の祭り近辺の日程は以下のスケジュールになります。
ヨム・ハアリーヤ 4/4 土曜(4/3日没後) ユダヤ暦ニサンの月の10日目に祝われる。捕囚から解放されたユダヤ人のイスラエル入城を記念する日。
ヨシュア率いるユダヤ人のカナンの地(イスラエル)入場を記念する日(4/7訂正)
ぺサハ 4/8 水曜日(4/7日没後) 過越祭 初日 ユダヤ暦ニサンの月の14日の日没
神様が鴨居に羊の血を塗ったユダヤ人の家を通り過ぎ、エジプトだけに裁きが下った事を記念する日
ハグ・ハンマッツォート 4/9日没後〜4/16日没まで 木曜日 種無しパンの祭(除酵祭)
エジプトの地からモーセの先導で脱出する際、大急ぎでパンを焼く為に酵母を入れずにパンを焼いたことを思い出し神様による出エジプトを記念している。ユダヤ暦ニサンの月の15日目の日没から1週間祝われる。
聖書は書き手によっては、過ぎ越しと除酵祭(8〜16日)をまとめて過ぎ越の祭りと書いている場合もあるからややこしいです。
過越の夜
image ClipArt ETC
過越の祭りと受難週の出来事
イエス様が十字架に掛けられる前までの1週間(受難週)の日々を、今年の過越の祭りのスケジュールに照らし合わせてみました。
ユダヤ人のイスラエル入城イスラエル入場とイメージが被るイエス様のエルサレム入城の棕櫚の祭は
4月4日土曜日
弟子たちの足を洗われた日、最後の晩餐の日、ゲッセマネの祈りは、祭初日の事なので
4月7日火曜日と、その日没後から夜中の出来事
十字架刑の日(受難日)は、日が明けて午前中が裁判で、十字架と息を引き取ったのが午後、日没前には墓に葬られた。
4月8日水曜日(4/7日没後〜4/8日没前)
復活は4月10日金曜日
今年の西暦はうるう年だし、太陰暦がややこしいので、計算が間違っているかも知れません。
昨年2019年は、過越の初日と洗足木曜日、ユダヤ教とキリスト教のスケジュールが一致する稀な年でした。
主の再臨も、ひょっとすると昨年のようにユダヤ教とキリスト教の日程が一致する年かも知れませんね。
イエス様をキリスト(救い主のギリシャ語)と信じるキリスト教徒
=クリスチャン
イエス様をメシア(救い主のヘブライ語)と信じていたユダヤ教徒(初代教会時代の信者)
=メシアニックジュー→メシアニックジュダ→メシアニックユダヤ
どちらも、イエス様を救い主と信じる神の民です。
「受難週」「過越の祭り」どちらの行事も神の業を思い起こし、共に住まわれる神を感謝する祭典です。
神の家族として何を祝うべきか
聖書には、キリストの誕生(クリスマス)や復活(イースター)を祝うようには命じられていませんが、過越の祭りは、祝うようには命じている事をご存知でしょうか?
神様は、過越の祭りを祝う度に出エジプトの出来事を思い出すよう、神の民(ユダヤ人)に命じられました。
イエス様は、過越の食事の度に、(間も無く)ご自分が十字架に掛けられる意味を思い出すよう、弟子たち(神の民)に命じられました。
近年、イースターは悪魔の策略による、「異教の神への礼拝に、キリストの復活記念を迎合させた悪魔崇拝の行事」だと言われています。調べてみると確かにそのような歴史的背景もあるようです。しかし、長年に渡りキリスト教徒たちが、この日に救い主の業を思い起こし、聖霊の臨在(内住)を喜ぶ日としていた事実と、今日まで神様が、それを良し(容認)とされていたのも現実です。
神の民(家族)として何を記念し、どの様に祝うべきか...通っている教会や群の「秩序を乱す事を、神様は望まれない。」と言う事を心に留めた上で、神様に問うています近年のオジさんです。
「最後の晩餐」レオナルド・ダ・ヴィンチ 1495作
補足
近年、企業戦略によりイースターの知名度が、良くも悪くも日本でも上がって参りました、一人のクリスチャンとしては、眉間にシワをよせているとこですが、僅か一人でも「イースターって何ぞや?」からキリストの福音に出会う方が起こされるように祈るべきでは?とも思わせられています。我らの神は、全てを益とされるお方なのですから。
出エジプト12:12〜
わたしは主である。 あなたたちのいる家に塗った血は、あなたたちのしるしとなる。血を見たならば、わたしはあなたたちを過ぎ越す。わたしがエジプトの国を撃つとき、滅ぼす者の災いはあなたたちに及ばない。 この日は、あなたたちにとって記念すべき日となる。あなたたちは、この日を主の祭りとして祝い、代々にわたって守るべき不変の定めとして祝わねばならない。
イエス様が十字架で血を流されてから、2000年以上たった現在でも、イスラエルでは毎年、過越の祭りが祝われています。
※ 聖書引用は、特別明記していない場合は「新共同訳」を使用しています。
ランキングに参加しています、よろしければ応援のクリックお願いします。